川島町の原風景“出丸中郷”に佇む「伊豆丸窯」工房 ギャラリー&カフェ
陶芸家 小林 俊雄さん
川島町で生まれ育ち、大学卒業後は埼玉県内の小中学校にて図工・美術の教師としてご活躍→埼玉県内の美術教育(小学校〜大学)を指導されてこられた陶芸家でもある小林俊雄さんのご自宅兼工房兼ギャラリー&カフェ『伊豆丸窯』にお伺い致しました。
お店の前には綺麗に整備された緑豊かな入間川の土手が広がり(土手に上がると富士山や秩父連山、赤城山麓も見えますよ〜)、周りは畑と田んぼ…まさに川島町の原風景とも言える長閑でとっても素敵なギャラリー&カフェです。
川島町ならではの高い土手沿いの道を歩いて行くと『伊豆丸窯』の大きな看
板と幟が畑の中に見えてきます。
入口には「おいしいしいコーヒーがあります」猫ちゃんの絵が描かれた案内が出迎えてくれます。
先ずは、美しくお手入れされているお庭に感動!
丁寧に剪定された木々やお花、水琴窟や蹲、鹿威し、縁側席も設置。
広いお庭のあちこちには「日本ミツバチ」の待箱が数箱、置かれています。
マスター自ら日本ミツバチのお世話をされていて蜂蜜の販売もしています。
(日本ミツバチについては後記参照)
店内も綺麗で明るく素敵な家具や、陶芸家小林俊雄さんの作品(志野、黄瀬戸、粉引、備前、萩)他の作家さんの陶芸作品、絵などがオシャレに展示(販売可)されているギャラリーに迎えられ、マスターの心使いにまたまた感激です。
奥のお部屋には懐かしい昭和のステレオが!レコード(ジャズ、フォークetc.)が良い感じで店内に流れていて…癒されるカフェです。(うっとり❤️)。
コーヒー好きのマスターが厳選された沢山の種類のコーヒー豆のメニューとマスター手づくりの季節のケーキ・生チョコレートを自作の器で提供して下さいます。
コーヒーパウダーコントロールしたスペシャルティコーヒーをマスターが目の前で、ハンドドリップで淹れて下さいます。(良い香りに包まれます💕)
そして、なんと言っても一番のお楽しみはマスターのお話!!
コーヒー豆のお話や陶芸のお話、日本ミツバチの話、川島町の歴史など…、一回だけでは伺えきれない楽しくて面白いお話で、川島町の良さを満喫できますよ〜
リピーターになること間違いなし!超オススメなお店です。
「人との出会いが楽しみ」と仰るマスターに「伊豆丸窯」工房・ギャラリー&カフェ出店のキッカケをお伺いしました。
「元々は浦和に茅葺のアトリエがありましたが、地主の息子さんが家を建てることになり、借りている土地を返すことになりました。そこで、陶芸材料・用具を川島町の実家に引っ越しました。
川島町の実家では父が亡くなり母が一人で暮らしており、介護の必要が出てきたために川島町へ戻ってまいりました。
川越に陶芸ギャラリーを開こうと思っていましたが、たまたま敷地内に空いた建物があったことや、近くにおいしい苺やイチジクを作る方がいらっしゃいましたので、これを都会の方にも味わっていただきたくて、また、川島町の自然及び良さを知っていただきたくてギャラリー&カフェ『伊豆丸窯』の誕生となりました」 と、郷土愛溢れるマスターのお人柄に大感激です!
工房見学や、日本ミツバチの貴重な蜂蜜も味わえたり、陶芸ロクロ体験が出来たりetc…
川島町「都会に一番近い農村」の貴重な里山体験を堪能できます。
先日、川島町のまちづくり会社、一般社団法人さまちか主催「かわじまラーニング第二弾 すり鉢づくり体験」に参加。
伊豆丸窯にて電動ロクロを使い、すり鉢作りに挑戦してきました!
参加者は高校生〜60代の女性4人、皆さん初体験でしたが小林さんの丁寧で優しいご指導に助けられ、すり鉢の他何点かの器を作りました。
女4人土との格闘にワーワーキャーキャー大騒ぎでしたが(笑)小林さんはニコニコしながら優しく教えて下さいました。とっても楽しくて貴重な体験でした。(参加者全員すっかり小林さんのファンになっちゃいました!)
5月はすり鉢づくり、8月は作ったMyすり鉢でゴマを擂って川島町の夏の郷土料理「すったてうどん」を作る予定です。(手打ちうどん作りは川島在住のオジ様のご指導です)
川島町は景色・風景も長閑かで、地元の方も優しさ溢れる方々が沢山いらっしゃる田舎町です。 町外の方、是非川島町へお越し下さいませ。 合掌
伊豆丸窯(いずまるがま) 陶器ギャラリー 1998川島町出丸中郷に工房を移転し休窯
2019 伊豆丸窯及びギャラリーを開く
2020/6/1飲食店として開業 ●スペシャルティコーヒー
●陶芸ロクロ体験
営業日
土曜日11:00~19:00
日曜日 9:00~17:00
月曜日 9:00~17:00
火〜金曜日:定休日
★毎月第4土・日・月曜日は、陶芸ロクロ体験
予約は1週間前までに電話かSNSでお願いします
★本格ロクロ体験:要予約(1日4名限定)粘土代焼成費込3,000〜5,000円
アクセス
荒川サイクリングロード白山太神社左折 4分
川島の桜をめぐるルート入間川左岸5.2km
-> google mapお問い合わせ:049-297-1961 小林
さてさて、ここで後記参照としていた日本ミツバチの話をしようと思います。
日本蜜蜂
昔から日本に生息する在来種のミツバチで、山の中や森の中、木の洞(うろ)などの閉鎖的な空間に巣を作り生息している野生のミツバチです。
最南端は奄美群島、最北端は青森県、大きく異なる気候の中で生活しています。
日本での養蜂の歴史は、「日本書紀」に養蜂に関する記述が残っており、昔から日本人の営みと養蜂はつながっています。
季節ごとに様々な花や樹木から蜜を集めてくるため、日本ミツバチの蜜は百花蜜と呼ばれています。集めてきた蜜は巣の中で熟成され、風味豊かで濃厚な蜂蜜になります。
栄養価が高いことも特徴です。
花の咲く場所なら、どこにでも日本ミツバチがいつ可能性があります。
小さくて気付きにくいですが、東京などの都市部でも緑の多い場所でみかけます。
絶滅危惧種と言われることがありますが、意外と身近な存在です。
日本ミツバチは西洋ミツバチの何倍も農薬に弱く、農薬被爆で死滅してしまいます。
近年の日本農業は大量の農薬を使い生産向上しているため、ミツバチにとっては大変生きづらくなってしまいました。
農薬のかからない自然の花々がたくさんある場所でしかミツバチは生きられません。
最近は農業の衰退により、里山に咲く花の数も減ってきています。
日本ミツバチは蜂蜜を人間に与えてくれ、花粉を運んで受精を促し、自然の草花・樹木が繫栄するために多大なる貢献をしてくれています。
現代日本の自然体系、日本人の繫栄は日本ミツバチの功績とも言えます。
日本がこれほど豊かで多種多様な森林、草花、果樹に彩られているのは、日本ミツバチの助けがあったことをわすれてはなりません。
又、日本では古来より民間薬・滋養食としても重宝されていました。
これからの日本にとっても、自然・生態系を維持し、今後も繁栄していく為には、野生の日本ミツバチは大変貴重な存在なのです。
1つの群れが蜂蜜を取れるようになるまで、2年以上はかかり、年間1~2度しか取れません。一生の間に集める量は、ティースプーン1杯分程です。毎日毎日、たくさんの花から蜜や花粉を集めて、巣に持ち帰ります。日本のハチミツの国内自給率は10%、日本ミツバチとなると全体の1%以下とも言われている大変希少なものです。
特徴
・一群は5,000~2万匹で、飛ぶ範囲は1~2㎞
・日本ミツバチは、中国原産のラン「キンリョウヘン」の花に誘引され、この性質を利用して、繁殖期の日本ミツバチの分封群を誘引し、待ち箱に誘います
・住宅の屋根裏や木の中、床下など狭いところに巣を作ります石垣や墓石の中にも巣を作ります
・性格は極めて温厚で、自ら人間を襲うことはありませんが、巣に攻撃を加えると襲ってくることがあります
飼育方法
日本みつばちは重ねた木箱の中で飼育することで、ゼロから巣を作ります。飼育は外的環境に左右されやすく、暑さのせいで巣から逃亡したり、巣が落ちてしまうこともあります。日本ミツバチは飼育が難しいといわれています。
川島町地域ライター 小西博子