川島町の冬の風物詩

趣味は「歩くこと」。生まれも育ちも川島町、生粋の川島っ子！地域ライターの笛木由美です。　このマガジンは「今日も誰かが町で何かを頑張っている」の発掘をコンセプトに、川島町の地域紹介情報、商品開発秘話、イベント情報などを発信し、川島町のファンを増やし、町外から川島町に遊びに来たい！と思っていただく為に、川島町で頑張っている人を掘り起こそうと立ち上がったプロジェクトです。今回は、今がシーズンの「コハクチョウ」の魅力に迫りたいと思います。

シベリアからの飛来

川島町を流れる越辺川は、白鳥の飛来地として知られています。今年も、シベリアからコハクチョウが飛来しました。2021年11月18日にまずは11羽確認され、その後、12月中旬には40羽を超えました。記者が白鳥飛来地へ訪ねたこの日は、12月下旬。午前7時30分頃に飛来地へ到着。気温0度、南西の風7km/hと、この時期にしては、温かく過ごしやすい気候でした。白鳥飛来地へ通じる、土手から見る景色も素晴らしいのですが、一番の目的である白鳥観察のベストタイミングを逃すまいと、土手からの景色は後回しに、先へ進みます。この頃は霜が降り、早朝は特に滑りやすくなっているので、階段ののぼりおりは要注意です（丸太部分で滑りそうになりました）川の方へ歩き進んでいくと、早速、白鳥の親子を発見！灰色の羽をしたコハクチョウはまだ幼鳥です。
夫婦白鳥は悠々と過ごし、幼鳥は川の水の中を興味津々に覗き込んでいるかのように見受けました。　もっと白鳥はいるはずだし、白鳥飛来地近くの八幡団地越辺川駐車場が満車近い割にはカメラマンも少ないなと思い、下流へ移動してみると白鳥がたくさんいました。 水面から湯気が出ており、白鳥達は、まったりモードです。
家族ごとに群れをなしてゆったり泳ぎ、少しずつ活動的になり、水浴びや毛繕いをする白鳥。
羽を広げる白鳥もちらほら出始めました。飛翔の準備でしょうか。
そんな中、岸の方へ一匹の白鳥が寄ってきました。その姿、なんと美しいのでしょう。
陽が差し込む水面のキラキラがより白鳥の美しさを際立たせていました。
しばらく毛繕いをし、離れている仲間や岸にいる人間に目を向けていました。しばらくすると、白鳥の群れが鳴き始め、水しぶきとともに着水する白鳥。
あまりの迫力ある音に驚きました。

その後、羽を広げる白鳥が増え始め、また鳴き声！と感じた矢先に｢バタバタバター！！｣と勢いよく上流に向かって滑走し、空へ旅立つ… カメラ越しでもとても迫力があり、圧倒されました。　日中は近隣の田んぼや水路で餌採して過ごし、夕方にまた寝床として越辺川に戻ってくるそうです。

飛び立った後は、人間達も撤収です。
ショーを見終わった後の余韻に浸るように、帰路につく皆さんの表情はマスク越しでも笑顔を感じられました。

町民として、「なぜ川島町の飛来地へ？」と気になっていたので、何人かの方にお声かけさせて頂きました。お声かけした方は、県内の方でした。隣の坂戸市にお住まいの方や春日部市や行田市の方。駐車場には、東京ナンバーもありました。

この辺りで、「白鳥を近くで観察できるのは川島だけである」と同じお話を聞けました。他に見られるのは、千葉や新潟、福島だそうです。それも、沼とは違い、川というのも観察するには面白いようで、飛び立つ為の滑走距離があるので、飛び立つ場面が見物なのだと教えてくれました。小柄な鳥とは違い、大きな羽を羽ばたかせる為、写真にも収めやすいそうです。こういったお話を伺うと、町民として自慢ですし、白鳥観察にもますます興味津々です。

白鳥が飛び立った頃、カモ達は水草を寝床に列になって、すやすやと寝ていました。日射しでぬくぬく温かそうです。白鳥がいる時は、白鳥の近くや少し離れたところで、群れになり水泳していました。　写真で白鳥を楽しむのも良いですが、ぜひ一度は現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。白鳥をはじめ野鳥の姿や鳴き声、白鳥が飛び立つ際の羽音やそのスピードは圧巻です。他にも、冬だからこそ、肌で感じる空気の冷たさ、澄んだ空気で見られる山脈の景色、その中には富士山も。草木の匂いにも癒やされます。感覚を通して、自然を体験いただけたらと思います。

コハクチョウが、越冬の地として川島町を選んでくれたのは、安心できる自然が整っているからでしょう。昨シーズンは1月中旬に100羽を超えたそうです。今シーズンはどの位、飛来があるのでしょうか。私たち人間は観察する上でのマナーを心得て、白鳥を通し、自然が織りなす感動をいただけることに感謝しつつ、2月下旬にシベリアに戻るまでの期間を安心して過ごしてもらいたいものです。

白鳥飛来地での観察について川島町からのお願いです（川島町ホームページより引用）https://www.town.kawajima.saitama.jp/1821.htm 白鳥は自然の生物です。
見学される際は、静かに、あたたかく見守っていただきますようにお願いいたします。
白鳥に餌を与えると、旅立ちに影響が出る可能性があるのでご遠慮ください。

見学時には次のことを守ってください
・静かに観察してください
・白鳥に餌を与えないでください
・犬の散歩は、リードをつないでおこなってください
・禁煙にご協力ください
・ゴミはお持ち帰りください
・フラッシュ撮影はご遠慮ください

【場所】
川島町八幡5-10-39
（カーナビにはこちらの住所をご入力ください）
　※30台分無料駐車場あり※ お手洗いなし

【アクセス】
川越方面から
川越駅発→八幡団地行き（東武バス）→八幡団地バス停下車→徒歩10分
坂戸方面から
若葉駅発→八幡団地行き（東武バス）→八幡団地バス停下車→徒歩10分
東松山方面から
東松山駅発→川越駅行き（東武バス）→八幡団地バス停下車→徒歩10分
※時刻表に関しては東武バスホームページを参照してください